新生児脳梗塞の診断を受けるまで 2
4日目に先生の診察を受けました。
何ともないと思う、たまにあることだからねという先生の言葉にホッとした。
だけど息子は保育器の中。
自分でおっぱいをあげることもできない、触れることもできない、少しずつ少しずつ不安がまた大きくなっていった5日目。
「やっぱりまだ少し安定しません、お母さん先に退院しましょう、しばらく預からせてください。」
仕方ない、寂しい気持ちを押し殺し。
退院の準備をして車に乗り込もうとした時
看護師さんが慌ててこちらに走ってきました。
「お母さんごめんなさい、やっぱり心配なので大きな病院で診てもらいましょう。1時間後に救急車で大きな病院の先生がお迎えに来てくれますから、お母さんも来てください。」
突然救急車?
息子はそんなに悪いの?
ちょっとうっかりさんなだけだと思っていたのに。
でももしかしたら何もないかもしれない。
何もないことがわかるなら検査した方が安心だから、と焦る気持ちを落ち着けて。
荷物を家に運んだり着替えたりして即座に病院へ向かいました。
病院についてNICUに案内されると、小さな保育器の中で、たくさんの管やコードに繋がれた状態の息子を見つけました。
どこか悪いんだと直感し、あまりにも普通ではない息子の姿に涙が止まらなくなりました。
何もないであろうと楽観視し、期待も込めて一人で来たことをとても後悔して。
担当の先生の顔で、もうわかるんですよね。
ああうちの子結構悪いんだって。
ボロボロ泣いてひどい状態の私に、ゆっくりでいいと背中をさすってくれた看護師さん、そして先生が静かにお話ししてくれました。
「色々な検査をした結果、脳梗塞の疑いがあります。CTじゃまだなんともいえない、影かもしれない。MRIをとって確認したいのですが、先生が足りずに結果が明日になってしまいます。ご主人とまた明日来ていただけますか?」
もうここから話はほとんど入ってこない。
頭が真っ白で、ああ旦那にうまく説明できるかなとか考えながら涙が止まらなくて。
今すぐ抱きしめたくて触れたくて
ごめんねちゃんと産めなかったって。
その日は何もできず、落ち着くまでただ寝ている息子を眺めて家に戻りました。